ノーベル平和賞の授賞式まで約4時間。9日に現地で記者会見を開いた日本被団協・田中熙巳代表委員は「核兵器は人類と共存させてはならない兵器ということを若い人たちに伝えていきたい」と次の世代への強い思いを訴えた。オスロに到着した4人の高校生は核兵器の廃絶を訴え活動する“高校生平和大使”。メンバーの1人は広島市の高校2年生・甲斐なつきさん。甲斐さんは広島と長崎の被爆4世で「曾祖父の原爆は人間が落した物で止められたはずなのに止められなかった、それを許すことができないという言葉を、思いを特に伝えたい」と話した。平和賞受賞が決まった10月11日、甲斐さんは広島市役所での会見に同席し「被爆地で生まれ育った人間として核兵器が二度と使われないよう世界に訴えていきたい」と話していた。