日銀はきのうまで開いた金融政策決定会合で、政策金利の追加の利上げを見送り、今の0.25%程度に据え置くことを決めた。会合のあとの記者会見で植田総裁は「日本の経済と物価はおおむね見通しどおりに推移している」としながらも、利上げを見送った理由について、賃金上昇の持続性と米国経済の不確実性という2つのポイントを挙げた。植田総裁は「賃金と物価の好循環の強まりを確認するという視点から、今後の賃金の動向についてもう少し情報が必要だ。米国の次期政権の経済政策を巡る不確実性が大きく、その影響を見極めていく必要もある。次の利上げの判断に至るまでは、もうワンノッチ(1段階)ほしいところだ」と述べ、慎重に進めていく姿勢をにじませた。