荒い値動きが続いているマーケットについて解説。7月からの日経平均株価の推移を紹介。7月11日には史上最高値をつけたが、その後、徐々に値下がりし、8月5日は4400円以上下落して過去最大の値下がりとなった。翌6日は3200円以上値上がりという過去最大の値上がりとなり、その後は回復基調で今は3万8000円台に戻した。今回の株安のきっかけの一つは、先月末の日銀の追加利上げだったが、背景にあるのは米国の景気の先行きへの不安。特に雇用と個人消費の雲行きが怪しいという見方が出た。ところが先週、これを打ち消す経済指標がいくつか出た。雇用に関しては新規失業保険申請件数、個人消費に関しては小売り業の売上高で、ともに市場の予想より良かったことが投資家にとって安心材料になった。三井住友DSアセットマネジメント・市川雅浩チーフマーケットストラテジストは「今回の株安は、リーマンショックやコロナショックと違って心理的な要因で起きたもの。米国景気に対する過度な悲観論が薄れつつあるため、株価の回復は早い」とコメント。