首都圏を中心に400店舗以上を展開する外食チェーン日高屋。ラーメンやチャーハン、定食といったランチはもちろん、「ちょい飲み」の需要も取り込んでいる。看板メニューの「中華そば」は去年12月、創業以来約20年以上にわたって価格を390円に据え置いてきたが、420円に値上げした。ハイデイ日高のことし2月までの1年間の純利益は40億円で過去最高を更新。その後も来店客数は1年前を上回るペースで推移。日高屋は1973年に「来々軒」の屋号で開業。日高屋を率いてきたのが、村一番の貧乏人からチェーンを一代で築いた創業者の神田正会長。バブル崩壊やその後のデフレ経済、新型コロナによる苦境も乗り越えてきた神田会長は、「デフレを脱却しつつある。外食から見た経済は(デフレに)戻らない」などと述べた。社会全体で賃上げが進んでいることで、値上げを許容する環境ができていたとみている。
