自由で気楽なひとりの時間が一変したという男性がいる。孤独に悩む人たちの集まりに半年前から参加している佐々木さんは2年前に地元の札幌から上京し料理の配達員や派遣の事務員などあえて人と深く関わらずに済む仕事を選んでいた。その理由は大学卒業後に入社した会社を先輩との関係に悩んだ末に退職してしまったことだった。人間関係に振り回されるよりはと選んだ一人の生活だったが、望まぬ孤独に変わったのは仕事や私生活でトラブルが相次ぎ強いストレスに見舞われた時だった。自分の身近には弱音をはけるような人がいないことに気づいたという。このままではいけないと、佐々木さんは人と繋がれる場所やイベントを探した。バーやボードゲームの集まりに参加したが関係性はその場限りで深くはならなかった。自分はこのままひとりなのではと感じ、思いつめられていったという。誰もが陥りかねない孤独に早稲田大学の石田教授は繋がり方の変化で現代ならではの孤独を生み出しているという。