人事院は、いわゆる「キャリア官僚」となる国家公務員「総合職」について、今年度春の採用試験の合格者を発表した。それによると合格者数は1953人で、昨年度に比べて74人、率にして3.7%減った。また試験の倍率は7.0倍で、昨年度を0.1ポイント下回り過去最低を更新した。人事院は「半年前に合格が決まる秋の試験の人気が高まり、学生が流れていることも影響している。全体の合格者は確保しているが民間企業との競争が激しくなっていて、志望者を増やす取り組みを進めたい」としている。一方、合格者を出身大学別にみると、最も多いのは東京大学で189人だが、去年よりも4人減って過去最少になった。次いで京都大学が120人、立命館大学が84人、東北大学が73人、早稲田大学が72人などとなっている。春の試験の合格者を対象にした各省庁での面接は今月12日から始まり、775人前後が採用される予定。