今年度の最低賃金について厚生労働省の審議会は物価高が続いていることなどを踏まえ、全国平均の目安で50円程度引き上げ、時給1050円台半ばとする方向で詰めの調整が行われている。審議会はきょう最終盤の議論が行われ、決着する見通し。最低賃金は企業が労働者に最低限支払わなければならない賃金で現在の時給は全国平均で1004円。きのうの審議会では、物価高が続いていることや春闘の賃上げなどを踏まえて、全国平均の目安で過去最大となる50円程度引き上げる方向で詰めの調整が進んでいる。このままいけば全国平均の時給は1050円台半ばとなる。審議会ではきょう最終盤となる5回目の議論が行われる予定できょう中に決着する見通し。これまでの議論で労働者側は物価高で労働者の生活が厳しさを増しているなどとして、大幅な引き上げを求めているのに対し、企業側は中小零細企業を中心に価格転嫁が進まず、十分な賃上げができていないなどとして大幅な引き上げには慎重な姿勢を示している。政府は最低賃金を2030年代半ばまでに1500円に引き上げることを目標に掲げていて、去年に続き、過去最大の引き上げとなるか注目される。