金融情報サービス会社のアイ・エヌ情報センターによると、今年自社の株式を市場から買い戻す「自社株買い」をした企業は先月までで1115社。金額は14兆9770億円に上り、去年1年間の実績を10か月で上回って過去最高となった。企業別では、ホンダが1兆1000億円で最も多く、次いで、リクルートホールディングスが6448億円、三菱商事が5782億円などとなっている。自社株買いは市場に流通する株式が減るため株価の上昇につながりやすい面があり、東証が上場企業に株価や株主を意識した経営を呼びかけていることなどから実施が増えたとみられる。ただ、市場関係者からは稼ぐ力を高めるために使うべきとの指摘が出ている。
