阿部一二三の栄光を語る上で欠かせない人物が片倉弘貴さん。大学生~社会人、東京オリンピックまで付き人をしていた。柔道における付き人はマンツーマンで練習相手を務めるパートナー的な存在。付き人の存在が選手の成績を左右する。阿部一二三」を支えたい、だが世界一を目指す選手の付き人はプレッシャーが凄まじかった。東京五輪出場を勝ち取り悲願の金メダルを獲得。このとき片倉さんは安堵の気持ちが強かったという。安堵の気持ちもつかぬ間、東京五輪後の12月に片倉さんは実業団大会に出場予定だったが違和感を感じ病院にかかったら脳出血と診断され緊急入院・緊急手術となった。阿部一二三さんは来れる日はほぼ毎日来て暇にならないよう支えられたという。「もう付き人の役目は果たせない」と語る相棒に阿部一二三さんは「やめてもずっとそばにいてほしい」と話したという。阿部一二三さんはずっと一緒だった片倉さんの何気ない言葉や存在に救われていたことを明かした。