東京・築地市場の跡地にできる新たな施設。銀座から徒歩圏内と東京都心の超一等地にもかかわらず2018年の10月に市場が豊洲に移ってからは5年以上にわたって活用されていなかった。先月、三井不動産、トヨタ自動車、読売新聞グループ本社など11社が再開発を担う企業に選ばれて、きょうその計画の全容が発表された。目玉は最大で5万7000人を収容できる屋根付きの大型スタジアム。観客席やフロアを動かすことでスポーツ観戦、ライブ、劇場など用途に応じて形を変えることができて収容人数も変化する。また、新たな交通の拠点として築地と羽田や浅草などを船で結ぶことと空飛ぶクルマの実用化を見据えた発着場もできる予定。更に、食文化の発信地も目指す。築地という場所や歴史、伝統を生かして場外市場と連携して日本食をアピールするフードホールも整備する。この他、オフィスビルやホテルもあり世界中からの集客を見込んでいる。今回の計画は東京ドーム4個分の土地に総事業費およそ9000億円をかけて作られ、主な施設の開業は2030年代前半を予定している。事業者として首都高と接続することや電車の新たな駅を整備することでアクセスしやすくするとしている。ただ、駅の完成は2040年までとなる見込みで開業予定の2030年前半からは数年のラグがある。都市政策に詳しい明治大学の市川宏雄名誉教授は「速やかに東京駅や羽田空港と直結する地下鉄の整備などが必要でこれが2030年代にはないと築地が持っている機能が十分には発展できない」と指摘している。
住所: 東京都大田区羽田空港3-3-2
URL: http://www.tokyo-airport-bldg.co.jp/
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