伊川津貝塚で見つかった2体の骨。大人の女性と6歳ほどの子どもで、1つの墓に重なり合うように埋葬されていた。これまで、こうした埋葬をされるのは親子などごく近い血縁関係であると考えられていた。ところが、わずかに残ったDNAを調べた所、少なくとも母親と子どもではないということが明らかになった。太田さんによれば、縄文人の人間関係の定説がひっくり返る可能性が出てきたという。貧富の差や身分の差が出てくるのは農耕が始まって以降だと今まで考えられていたが、主人の子どもと従者みたいな関係だった可能性もあり得るため、大きな発見につながってくるという。