水産業に驚きの技術が生まれていた。乱獲により準絶滅危惧種に指定されている太平洋クロマグロ。東京海洋大学教授・吉崎悟朗が生み出した水産業に革命をもたらす世界初の新技術が代理親魚技術。生殖幹細胞を別の種類の魚に移植することで元々の魚を産ませるという。既に絶滅危惧種のミヤコタナゴの繁殖に成功。サバにマグロを産ませることも夢ではないという。生態系への影響について。2023年7月、吉崎は代理親魚技術を武器に「さかなドリーム」を起業。品種改良や革新的な養殖技術を確立し、社会実装を目指している。今、東京海洋大学では将来に1度しか産卵しないサケの生殖幹細胞をマスに移植し、マスが毎年、サケの卵を産ませることに成功。サケの漁獲量が減る今、代理親魚技術でマスから生まれたサケでその穴を埋めることが出来る。さらにクロマグロが精子をつくるのに通常で4年かかるところ小形の「スマ」という魚は8カ月でクロマグロの精子を作った。将来的には品種改良をして、おいしいクロマグロをつくろうという時に、そのスピードを大幅に加速できるという。