きょうの解説は第一生命経済研究所・永濱利廣さん。電気料金は6月も値上げとなり、過去最高水準に迫っている。東京電力の電気料金を見てみると、おととし9月~去年1月はロシアのウクライナ侵攻もあり9,126円の最高水準に達した。その後、緩和措置・補助金などで下がったが、今年7月には8,930円となった。7月に値上げとなった理由は、今年5月末で政府がエネルギー価格高騰の緩和措置である値引きを終了したため。このタイミングで補助金を終了した理由について林官房長官は先月30日、「燃料価格は落ち着いている。LNG・石炭の輸入価格がロシアのウクライナ侵攻前と同程度に低下したため」としている。永濱さんは「林さんはこう言っているが、春頃に中東情勢が緊迫した影響で足元では化石燃料が上がったりしているし、円安も加速しているのでもうちょっと上がるんじゃないかと思う」と話した。スーパーなども再生可能エネルギー賦課金の引き上げや補助金の終了に苦しんでいる。練馬区にある「アキダイ」では5月~7月の電気代を試算したところ、約15万5,000円の負担増だという。秋葉社長は「電気代は照明やエアコンに影響される。これから暑くなっていくと商品が駄目になるのでエアコンは切ることができない。商品の価格に影響が出る可能性も」と懸念する。さらに電気代高騰によりかき氷店にも影響が出る。巣鴨にある「雪菓」では富士山で作られる天然氷を使った贅沢かき氷が人気だが、中でも一番人気はアメリカ直送のピスタチオを使った「ピスタチオミルク」(1,750円)。代表の本田さんは「天然の氷がとけてしまったら何も残らないので、保冷する冷凍庫の電気代がかかる。値上げはしたくないが、もっと電気代が値上がったら考えます」としている。
夏のレジャー施設にも影響が出る。去年の帝国データバンクのデータによると、国内190施設のうち43.2%でチケット代が値上げとなった。主な原因は電気代の高騰。愛知・蒲郡市にある竹島水族館ではオタリアのショーなどが人気だが、水槽を維持するのに電気代がかかり、入館料はこれまで500円だったのを今年の4月から900円(大人)に値上げせざるを得なかった。副館長は「水族館は生き物が一番優先。節約ができない」と語る。深海生物の水槽は通常の水槽の20~24度と比較して12度に保たなければならず、深海生物が多い竹島水族館には深刻な問題となる。電気代の高騰にも負けず運営するのが新潟県阿賀野市にある「サントピアワールド」。おととしは電気代が2倍となったが、装飾用の電飾を減らしたり、お客さんに漕いでもらって発電するなどのアイデアで乗り切っている。園長によると「もう節電はやり尽くした」とのことだが、今年の対策も考えているという。
夏のレジャー施設にも影響が出る。去年の帝国データバンクのデータによると、国内190施設のうち43.2%でチケット代が値上げとなった。主な原因は電気代の高騰。愛知・蒲郡市にある竹島水族館ではオタリアのショーなどが人気だが、水槽を維持するのに電気代がかかり、入館料はこれまで500円だったのを今年の4月から900円(大人)に値上げせざるを得なかった。副館長は「水族館は生き物が一番優先。節約ができない」と語る。深海生物の水槽は通常の水槽の20~24度と比較して12度に保たなければならず、深海生物が多い竹島水族館には深刻な問題となる。電気代の高騰にも負けず運営するのが新潟県阿賀野市にある「サントピアワールド」。おととしは電気代が2倍となったが、装飾用の電飾を減らしたり、お客さんに漕いでもらって発電するなどのアイデアで乗り切っている。園長によると「もう節電はやり尽くした」とのことだが、今年の対策も考えているという。