IAEA(国際原子力機関)のトップ・グロッシ事務局長が東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う除染で出た大量の土などを保管している福島県大熊町と双葉町にまたがる中間貯蔵施設を初めて視察。放射性物質の濃度が比較的低い土を保管している現場で環境省の担当者から土をシートで覆い、さらに土をかぶせて保管していることなどの説明を受けていた。IAEAはこれまでに施設で土が適切に保管されているとする報告書をまとめているが、グロッシ氏が施設を訪れるのは初めて。視察のあとグロッシ氏は安全基準に合致しているとする報告の内容どおりだったとして土が安全に保管されているという認識を示した。国が法律で2045年までに福島県外で最終処分を行うと定めていることについては「最終処分を社会にどう説明するかは日本国内の問題だ。ただ、この目標には一貫した政策と予算が必要でそこにIAEAがどう関与できるかは議論したい」と述べ、あす行われる浅尾環境大臣との会談で意見交換する考えを示した。