今月開かれる日本とASEAN・東南諸国連合との外相会議で取りまとめる共同声明の草案が明らかになった。中国とフィリピンの対立が続く南シナ海の情勢をめぐり紛争を複雑化させる行動を避ける必要性を再確認することなどを盛り込む方向で調整が進められている。ラオスの首都・ビエンチャンでは来週、ASEANの一連の会議が始まり、26日には日本とASEAN外相会議が開かれる。NHKが入手した外相会談の草案によると中国とフィリピンの船が衝突するなど両国の対立が続く南シナ海の情勢について紛争を複雑化、エスカレートさせるような行動を回避する必要性を再確認すると強調している。また北朝鮮に対してはICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験などに重大な懸念を表明するとともに拉致問題を含む人道上の懸念事項に取り組む重要性も強調するとしている。声明には経済や人的交流についても盛り込まれ、ASEAN地域の脱炭素化、人的交流プログラムの推進、日本とASEANの協力強化を盛り込む方向で調整が進められている。