労働経済学が専門で副業について研究している東洋大学教授の川上淳之さんがゲストとして迎えられた。川上さんは副業のメリットとして、収入が増えること、副業の経験を通じて将来のキャリアにつなげたり、自身のネットワークを作ることができること、複数の仕事を持つことにより片方の仕事を失った時のリスク分散の効果、やりたいことを副業で実現できる可能性の4つを挙げた。また、副業する人が増えていくことによる企業・社会にとってのメリットとしては、人材不足解消、副業で得たスキルの本業への還元、地域の活性化の3つを挙げた。一方で、企業では副業をきっかけにして人材が流出したり、企業の重要な情報が漏洩したりするリスクもある。中でも大きな懸念となっているのが「労働時間の管理」に関すること。副業を行うと法定労働時間を超えてしまうため時間外労働で割増賃金となり、それは副業先の企業が支払うことになっているが、副業を行っている本人はなかなかそれを副業先に伝えにくいという声がある。また、企業側からも割増賃金は負担したくないという声がある。