「ひつまぶしとひまつぶしを見間違えるのはそのほうがお得だったから」について、有賀敦紀教授が解説。こうした見間違いは人間の脳がトップダウン処理をしているから。トップダウン処理とはすでに持っている知識をもとにして見ているものや字を素早く都合のいいように解釈すること。例えば山道を歩いているときに山道のロープをヘビと見間違えたとする。この場合のトップダウン処理は身を守るための防衛本能が働くことによって起こる。山道で細長いものを見たとき、過去の知識からヘビの可能性があると脳が直感的に判断。これは襲われる危険を回避するために、ヘビの可能性があるものをヘビと素早く判断した方が都合がいいからで、身を守るための防衛本能として脳に備わっている。人にとって危険なものを危険ではないと判断するよりも危険ではないものを危険と判断した方が、生きる上で得。