小泉元環境大臣は、延期した総裁選出馬会見の代わりなのか、きのうYouTubeチャンネルの撮影を行った。報道陣の取材に応じた小泉元環境大臣が最初に触れたのは立憲民主党の代表選へ出馬を表明した野田佳彦元総理大臣の「やたら改革もどきを言っている世襲の多い“金魚”たちに立ち向かう“どじょう”でありたい」との発言について。小泉元環境大臣は「世襲の批判をしていたが、15年前を思い出した。様々な攻撃批判、ありとあらゆるものが襲ってくるのが選挙。応援の声を力に変えて勝ちたい」と語った。自民党批判が強い現在の状況を自民党が大惨敗する中で初当選を果たした15年前の選挙と重ねた。小泉元環境大臣は「15年間、培ってきたものすべてを覚悟をもって国民、党員に話して、支持を得られるかシンプルでまっすぐな戦いだと思っている」と語った。ほかの候補者も総裁選へ向けて活発な動きを続けている。麻生派の会合に出席した河野太郎デジタル大臣は「麻生会長、森英介事務総長、皆さんから激励をもらった」と述べた。ただ出馬会見の裏金返還発言「不記載になった金額を返還することで、けじめとして前へ進んでいきたい」を巡っては、安倍派の議員らから猛反発にあい波紋が広がっている。自民党安倍派・衛藤征士郎衆院議員は「極めて唐突な発言。非常に違和感を感じる」と述べた。自民党・石破茂元幹事長は議員事務所をあいさつ回り。裏金事件の対応について石破元幹事長は「仮に政治活動に使わなかったということであれば、法律的にいくつか問題がある。納税することになる。何に使ったか明らかにする説明責任は残っている。有権者が納得を持てることが大事」と述べた。政治資金収支報告書への不記載があった議員に訂正した報告書の提出や納税を求める考えを示した。自民党総裁選の争点の1つとなっている裏金事件を巡る対応。小泉進次郎元環境大臣は「政治とカネの問題にいまだにけじめがつかないことを変えたい。自民党が問われているのは、裏金問題を含め、信頼を失ったきっかけをつくった自民党自身が変われるか問われる。6日に出馬表明する際は、考えを話していきたい」と述べ、詳細は出馬会見で話すとした。政治ジャーナリスト・田崎史郎氏は「議員に返金は求めないだろう」「自民として4月4日に党紀委員会で処分を決定している。再び蒸し返すことは一事不再理の原則に反することになる。今後どうしていくかを考えるべきではないかと思っている。政治資金規正法の改正で検討課題として残った何点かがある。第三者機関をつくっていくとかそういう問題を早急にやっていく形になるのでは」と話す。きのう記者からの最後の質問「経験不足を指摘する声もあるが?」について、小泉元環境大臣は「自分ですべてできると思っていない。支えてくれるチームとして、最高のチームを作り上げていきたい」と語った。自民党総裁選の出馬会見は来月3日に林官房長官、4日に茂木幹事長、9日に高市経済安保担当大臣がそれぞれ予定。