昨日告示を迎えた自民党総裁選。過去最多となる9人が立候補した。各候補が様々な政策を訴える中、注目するのが小泉進次郎氏が掲げる解雇規制の見直し。この政策について他の候補者からは異論が上がっている。小林鷹之氏は「働く人たちの安心を確保することが大切」とし反対を表明。高市早苗氏は「日本の解雇規制がきつすぎるかといえばそうではない」としている。候補者以外からも反対の声は上がっている。こうした声に対し、小泉氏は「解雇の自由化なんて全く考えていない。時間がある時に丁寧に説明したい」としている。現在人手不足と言われているが労働者の総数は増えている。その背景には65歳以上のシニアスタッフが増え、女性の就業率が増えたという点がある。非正規雇用の労働者の割合は40年前には15.3%だったが、去年は37.1%と急激に増えている。転機となったのは2003年の小泉政権下での派遣業規制の緩和。弁護士によると、企業が正規雇用者を都合のいいタイミングで解雇できるようになりかねないとし、非正規雇用者がさらに増える可能性があるという。総裁選候補者の経済政策についての主張を紹介。高市氏は年収の壁や在職老齢年金が働く意欲を阻害しない制度を主張、小林氏は賃上げにつながる価格転嫁の推進へ下請法改正を主張。林氏は特定の分野で高い世界シェアをもつ企業の支援強化を主張。上川氏は強力な物価対策で実質賃金アップ実現を主張。加藤氏は国民の所得倍増と国内投資増による経済成長を主張。河野氏は解雇の金銭補償ルールなどの労働市場改革を主張。石破氏は2020年代に最低賃金を全国平均1500円にと主張。茂木氏は転職支援の拡充とハローワークの抜本改革としている。27日に総裁選投開票。