立憲民主党の代表選挙の結果、野田佳彦氏が新代表に選出された。党内の路線対立、不協和音を乗り越えることができるか、野田氏の安定したリーダーシップに期待が集まる。党役員人事で中堅議員を起用し、刷新感、継続性をアピールしている。野党の主張を整理すると、衆院選での連携は限定的とみられる。また、政治とカネの問題に揺れる自民党の姿勢を追及するとともに、企業・団体の献金禁止、世襲の制限などで野党が協力して実現を迫り、成果とすることができるか。野田氏は選択的夫婦別姓制度を実現するとも訴えている。原発政策については再生可能エネルギーの拡大を急ぎ、原発への依存度を下げていくとしている。ただ、厳しい条件を満たす場合に限り、原発再稼働は容認するという。立憲民主党内では政権を経験していない議員の割合が増える一方、ベテランが前面に出続けているという指摘もある。政権交代を目指すのであれば人材育成などが問われる。国民の政治不信、政治が抱える閉塞感を打破できるか、野党第一党の責任は重い。