和歌山県の梅の収穫量は去年6万4400トンで、58年連続で全国1位。県内の収穫面積は8年連続で減少している。梅の収穫は体力勝負の面が否めず、収穫面積を減らしたり止めたりする人が増えているという。県のうめ研究所では、農家の高齢化に対応した新たな栽培方法を確立し、普及に乗り出している。幹を伐採して2メートル40センチ程低くすることで木全体に手が届くようにする。4月から5月にかけて伸びる枝を10センチほどに刈り揃えると、通常実がつかない枝にも実がつくことが分かった。農作業の省力化とともに収穫量も高めることに成功した。この栽培方法を取り入れているのは、まだ収穫面積の0.4%にすぎない。うめ研究所の綱木海成さんは、収穫量を維持する方法のひとつとして使ってほしいと語っている。