日銀の植田総裁は「金融市場は引き続き不安定な状況にある」とし「高い緊張感を持って注視する必要性」を強調した。外国為替市場の円相場は追加利上げの可能性が意識され1ドル145円台前半まで円高方向に振れる場面があった。日米の金融政策を巡っては植田総裁の下、日銀が利上げを進める一方、米国ではパウエル議長のFRBが利下げを始めるとの観測が広がっている。金利上昇が見込める円がドルに対して買われやすく円高に向かいやすい局面だが、発言次第で為替相場は大きく動く可能性がある。日本時間の今夜にはパウエル議長が講演する予定で、来月の利下げ開始の可能性について踏み込んだ発言があるのか市場の関心が集まっている。