石破総理大臣が昨日、日本銀行による追加利上げに慎重な発言をしたことで、金融市場では円安と株高が大幅に進んでいる。石破総理の発言に対して市場関係者からは「口先介入だ」との指摘も出ている。昨夜の日銀・植田総裁との会談後の発言に加えて米国の経済指標が予想を上回ったことで外国為替市場で円相場は会談前と比べて3円以上円安となり、今朝の日経平均株価も一時1000円以上値を上げた。市場関係者からは「解散総選挙に向けた短期的なアピールだ。総裁選出直後の株価の大幅下落を気にしたのではないか」との見方が多く出ている。石破総理はこれまで大規模金融緩和によって財政が悪化したとの認識を示し、徐々に利上げを進める日銀の方針にも比較的理解があるとみられてきた。それだけに別の市場関係者からは「言っていることが変わる」とか「円安傾向を強めれば国民の物価高への懸念も高めてしまうのでは」との指摘も出ている。石破総理には市場との丁寧な対話が求められている。