助産師歴22年の高野しのぶさんは5年前から横浜市の小中学校を中心に性教育の授業を行っている。日中は性教育の授業を行うため夜勤で月に10日、夕方5時から朝9時まで働いている。その大好きなお産の現場で5年前、望まない妊娠をした中学生の出産に立ち会った。この経験を経て性教育を始めることを決意。学校へ足を運び、授業をさせてほしいと頼んで回った。今では年間100校を飛び回り性教育を行う高野さんはこの日、市内にある舞岡中学校の2年生への授業を行った。手作りの人形を用いて生理や射精など命を育む仕組みや性被害につながる可能性がある男女の交際についても伝えた。授業の後半のテーマは、いのち。助産師の現場での経験を織り交ぜながら命の大切さを伝えた。SNSなど子どもを取り巻く性の環境は今、急速に変化している。その中で高野が授業を行っている学校の岩田明正校長は「学習指導要領だけだと間に合わない」と話していた。性教育を通じて子どもたちの未来を輝かせたいと考える高野さんは学校なと協力して子どもが生きる勇気を持てるようにしたいなどと話した。