中国の8月の輸入は1年前に比べ0.5%の増加にとどまり、前の月の7.2%の増加から大幅に鈍化した。不動産不況の影響で景気が冷え込んでいることが背景にある。一方で輸出は1年前に比べ、8.7%増加し市場予想を上回り5ヶ月連続のプラスとなった。携帯電話やパソコンの輸出が1割以上伸びたほか、EV(電気自動車)を含む自動車の輸出が3割増加した。内需が低迷するなか、中国企業が過剰生産分を輸出に振り向けていることなどが要因。輸出先としてはEU(ヨーロッパ連合)向けが急増している。中国製EVに対して、EUが近く関税を本格的に引き上げる方針を示していて、駆け込みで輸出が増えたという見方もある。