東京・歌舞伎町の相談施設でおきた事件は気軽に使ってもらえるように名前や住所を明かさなくても利用できる運用だったのが裏目に出てしまった。誰でも入れるいわば休憩スペースのように使われていたのが実態で施設側が子どもたちに関わりを持たせたくない悪意のある大人が入り込んでしまっていたといわれている。また相談員は当時の状況について利用者が周りを囲むように座っていたので見えにくく気付かなかったという。支援施設ではこれまで制限は設けられていなかったが、東京都は今月から一度に利用できる人数をおよそ20人ほどに絞った。そして本人証明書の提示を求めるなどチェック体制を見直しさらに施設に警察のOBの配置を検討している。ただ一方で懸念されることもある。トー横には親に連絡されたくないなどといった理由で学生証を持たずに来るような子たちもいる。そして名前や住所を明かすことに抵抗があるという意見もあり行き場をなくした子どもたちがトー横に戻ってしまうということも懸念される。先週の土曜日には15人が補導されて今も居場所を求めて訪れる子どもたちは後を絶たず、中にはお金を稼ぐために売春をしたとみずから話す子もいてやはりこの環境に居続けるのは望ましくない。トー横に来ることが最終的な選択肢になっている子どもたちの居場所をどう確保していくのか、まずは安心して相談できる、そして相談したいたいと思える環境を整備する必要がある。