東京・水道橋にある「庭のホテル 東京」の館内では、都心とは思えないほど緑と水の音に包まれた穏やかな時間が流れている。このホテルが今力を入れているのが屋上菜園で、地上約53mの屋上では春の収穫に向けてホテルのスタッフがハーブの苗を植えていた。ここでは宿泊客が放置したスーツケースをプランターとして再利用している。総支配人によれば中庭に積もった落ち葉を腐葉土づくりに活用したことが、取り組みの出発点だったという。放置されるスーツケースはひと月に3、4個ほどあり、一定期間保管されたあとに処分しているが多くの費用がかかる。プランターの作り方はホテルの動画サイトで紹介している。これまでに約30種類の野菜や果物を収穫し、ホテル直営のレストランで提供されている。コーヒーの栽培にも挑戦しており、今後収穫量が増えれば「東京産コーヒー」が誕生するかもしれない。屋上菜園を支えるもう1つの存在がミツバチで、受粉を助けるために都内では珍しい高層ビルでの養蜂に取り組んでいる。取れた蜂蜜は、瓶詰めやクラフトビールの製造に活用されている。
