「日本人が食事をするとき食器を持ち上げるのは日本の家が狭かったから」について、江戸川大学の斗鬼正一名誉教授が解説。日本で最初にできた家は竪穴式住居。12畳ほどの空間に4~5人家族で暮らしていた。その後、二室住居を経て長屋に変化。6畳の空間に1家族が住むのが普通で、家賃の安い長屋になると4畳半に親子3~4人が暮らすこともあった。家が狭かったため、食事も睡眠も内職も全て同じ空間で行わなければならなかった。その中でも難しかったのが食事をする場所をつくること。テーブルが置けないため、御膳を使って食事をした。御膳は食べ物と口の距離が遠くなり食べづらい。食器を持ち上げて食べる必要があった。