被爆者が自らの体験を語れる時間は限られている。現在全国にいる被爆者の平均年齢は86.1歳。ことし初めて10万人を下回り、9万9130人となっている。原爆資料館を訪問するとそこには被爆者の遺留品が。13歳で原爆によって命を落とした森脇瑤子さんの日記帳などもあった。毎年8月6日には瑤子さんが亡くなった天満川のほとりを兄の浩史さんが訪れている。命日には瑤子さんを思い好物だったキャラメルを川に手向けてきた。その浩史さんも2年前に他界。今年は浩史さんの息子の洋さんが同じ場所で瑤子さんを偲んだ。洋さんは中学校などを訪れ家族伝承者としておばの瑤子さんの被爆体験を伝えている。