岐阜県池田町の役場の倉庫に町民の声を記録した約500本の音声テープが残されていた。そこには戦地で目の当たりにした仲間の死や、帰らぬ夫を待ち続けた妻の想いなど、町の人たちの戦争の経験が赤裸々に語られていた。こうした声の記録を後世に残す町の取り組みを取材した。テープの音声はかつて町内の有線電話を通じて各家庭に放送されていたものだったが、有線電話事業は2017年に終了した。町の歴史を残したいと立ち上がったのは池田町社会教育課・横幕大祐課長だった。これまで40人分の音声をデジタル化するなど、保存作業を続けている。NHK岐阜・富田凜は「平和に暮らすことができる今の時代がいかにありがたいものであるかというのを感じました。今も世界各地では戦争が続いています。今回残された音声テープからは当時の人たちがどんな思いを抱きながら生活していたのか、その心を感じることができると感じました。取材した横幕さんもこうした声の記録から『1人でも多くの人に戦争というものを自分ごととして捉えるきっかけにしてもらいたい』と話していました」とコメント。「声の記録」はことし5月から岐阜県池田町の公民館で企画展を開き音声を公開している。
