日本と韓国がそれぞれ領有権を主張している島根県の竹島。地元の島根大学は今春竹島などの領土問題について学ぶ講義を新たに設け、学生たちが9月下旬竹島の南東に浮かぶ隠岐の島を訪ね現地の人からかつての生活などの聞き取りを行った。竹島は1905年島根県に編入されたが1952年韓国が一方的に領有権を主張、その後観光地として整備を続けている。日本政府は不法占拠だとして繰り返し非難しているが問題解決への進展はない。沖ノ島は竹島が属している町で問題解決を訴える看板が掛けられている。竹島を紹介する歴史舘で小内さんは竹島周辺で日本人による営みが間違いなく存在していたことを知った。義理の父親が漁業者だったという濱田ヨシ子さんは漁業の思い出を何度も聞いていたという。竹島を直接知る日本人はすでに全員が亡くなったとみられていて、その人たちから話を聞いていた濱田さんの世代ですら高齢化が進んでいる。濱田さんは「無念で亡くなった漁師たちの供養のためには平和な竹島に返してほしいという気持ち」などと語った。隠岐の島町から戻り初の講義では小内さんは現地で学んだことをノートにまとめ、さらに理解を深め広く伝えたいと考えている。