きのう、沖縄県の平和祈念公園に天皇皇后両陛下と愛子さまが到着された。愛子さまは沖縄訪問が初めて。沖縄戦の犠牲者18万人以上の遺骨が納められた国立沖縄戦没者墓苑では献花台に白い花束を手向け深く拝礼された。その後、ご一家は遺族らと予定時間を大幅に超えて30分以上話を交わされ、愛子さまが言葉をかけられる場面も見られた。天皇ご一家3人揃われての慰霊の旅。24万人を超える戦没者の名前が刻まれた平和の礎では真剣な表情で説明を聞かれていた。今年、戦後80年を迎えることに天皇陛下は会見でも「若い人たちが戦争を知ろうとし、次の世代の語り部として育ち、戦中・戦後の苦労を語り継ぐ活動が進められていることは戦後80年を迎える今日、一層意義深いものとなっていると思います」と強い思いを語られていた。特に沖縄は天皇家にとって深い関わりがあった。1975年、戦後初めての天皇家による沖縄訪問は皇太子時代の上皇さまと美智子さまだった。皇室に対する複雑な感情が残る中、ひめゆりの塔では過激派から火炎瓶を投げつけられる事件が発生。その日の夜、上皇さまは「この地に心を寄せ続けていく」との談話を発表して、翌日の予定も変更されなかった。1987年には青年期だった天皇陛下が初めて沖縄を訪問。上皇さまと同じように初日にひめゆりの塔を訪れた。今回、長女の愛子さまを伴っての沖縄訪問。平和祈念資料館で言葉を交わした戦争体験者・玉木利枝子さんは「天皇家に対して複雑な思いが体験者としてはあるが、非常に柔和で上皇さまからずっと継いで、どうすればこれから良いか、戦場にいた皆さんが癒やされるかを心がけていらっしゃることには、これからの世代を担っていく皇族であると感じた」と話した。きのうは元豆記者とも懇談された。豆記者とは沖縄の小中学生を東京などに招き、記者体験をしてもらうこと。上皇さまが皇太子だった頃から続く豆記者との交流は愛子さまにも引き継がれていく。
住所: 沖縄県糸満市字摩文仁577
URL: http://kouen.heiwa-irei-okinawa.jp/
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