中国軍が台湾周辺で軍事演習を開始したと発表した。台湾・頼清徳総統の就任からわずか3日。台湾を取り囲むように演習区域を設定し、台湾独立の分裂勢力への強力な戒めだとしている。台湾の巡視船は、台湾の離島に近い海域で見つけた中国軍のフリゲート艦に退去を求めたという。軍事演習は2日間行われ、海や陸上を攻撃する訓練などを続けるとともに、部隊が連携して攻撃する能力などを検証するとしている。台湾では新たに就任した頼清徳総統が中国との関係について”現状を維持する”としたうえで「中国と台湾は互いに隷属しない」などと述べた。演習について中国外務省の報道官は「台湾独立勢力は中国の完全な統一という歴史の流れの前にひどい目にある」等と話した。一方台湾では頼総統が午後、海兵隊に当たる海軍陸戦隊の部隊を訪問し激励した。この訪問は事前に予定されていたもので、中国軍の演習について直接の言及はなかった。中国軍はこれまでも軍事演習で台湾に圧力をかけてきた。特に一昨年ペロシ下院議長台湾を訪問したあとの演習では、台湾の周辺海域に弾道ミサイルが発射され、一部は日本のEEZの内側に落下した。