去年10月、日本国籍取得の申し立てが却下されたタケイ・ホセさんはフィリピン人の母から日本人の父は戦時中の混乱で消息が分からなくなったと聞かされてきた。フィリピンからも日本からも認められず自分が何者なのか探し求めてきた。3年前、父の身元が明らかになった。戦後、日本に強制送還され新たな家庭を築いていたことが分かった。異母兄弟とのDNA鑑定の結果、98.7%の確率で血縁関係が認められた。去年、石破前首相と面会、政府による訪日事業の第1号として異母兄弟との対面を果たした。しかし申し立ては却下されてしまった。両親の婚姻関係を証明する書類がないとして家庭裁判所から法律上父子関係は認められないという。今回却下されたのは4人。家庭裁判所は婚姻や認知の事実がないことを理由にあげている。4人はいずれも日本で親族が見つかったりDNA鑑定で父親との血縁関係が認められたりしているケース。弁護団は今後最高裁まで争うとしている。裁判の行方を特別な思いで見守る人たちがいる。金城さんは親族である幸正さんが戦前フィリピンに移民として渡り戦死したと聞かされてきた。3年前、NPOからの連絡でフィリピンに幸正さんの子どもがいると知らされた。カナシロロサさんも去年、集めた証拠とともに国籍取得を申請したものの却下された。ホセさんは今も日本人として認められる日を待ち続けている。
