中国の先月の消費者物価指数は去年の同じ月と比べて0.2%上昇し、10か月連続でプラスとなった。ただ消費者の間で節約志向が強まる中、自動車などは値下がりしていてデフレへの懸念が続いている。中国の国家統計局がきょう発表した先月の消費者物価指数は去年の同じ月と比べて0.2%上昇した。中国の消費者物価指数がプラスとなるのは10か月連続で生鮮野菜や豚肉などの食品が値上がりしたことなどが主な要因。その一方で上昇率は前の月から鈍化していて消費者の間で節約志向が強まる中、自動車が値下がりしたほか、住宅販売の低迷で家具や家電製品の価格も下落しデフレへの懸念が続いている。あわせて発表された企業が製品を出荷する際の値動きを示す先月の生産者物価指数は去年の同じ月と比べて2.5%の下落となった。中国では景気を下支えするため中央銀行が9月に利下げなどの追加の金融緩和に踏み切ったほか、政府も不動産不況で悪化している地方財政の支援策を発表したが、内需拡大に向けては不十分だという指摘もあり政府がさらなる対策を打ち出すかが注目される。