吉永小百合さんの新作は、女性初のエベレスト登頂に成功した福島出身の登山家・田部井淳子さんをモデルにした物語。小百合さんはがんで余命宣告を受けながらも、家族や友人、周りの人たちを朗らかな笑顔で巻き込み、山と関わり続けた晩年の姿を演じている。俳優業の傍ら、小百合さんがライフワークとしてボランティアで行っているのが、原爆詩の朗読。1986年から39年間続く朗読は、原爆だけではなく東日本大震災で被害に遭った福島の人々の詩もとりあげ、被災者の思いに寄り添いながら思いを重ねるように行われている。今年、80歳を迎えた小百合さん。今回の作品では死と向き合いながら懸命に生きる女性を演じている。そんな小百合さんが今思う最期の迎え方は「“死”をどう受け止めて最期を迎えるか。生きることに一生懸命な人がいい。勇気をもらえるし、生きるヒントをいただける。地に足をつけ、前に歩いて果てる」。
