強権的政権のもとにあるベネズエラの民主化を目指して活動を続けている、野党指導者マリア・コリナ・マチャド氏。去年の大統領選挙では政権の影響化にある裁判所から立候補を禁じられ代理の候補とともに選挙戦に打って出た。選挙後は公の場には姿を現さず、国内にとどまりSNSなどを通じメッセージを発信している。マドゥーロ大統領は反米左派を掲げ強権的な政権運営を続けており、石油依存の経済が原油安によって行き詰まり、ばらまき政策による経済的混乱が治安悪化などを招き770万人以上が国外に逃れている。この現政権に対し米・トランプ大統領はアメリカへの麻薬密輸に関与しているとの批判を展開。9月以降、違法な麻薬流入を阻止するとして麻薬密輸船だとする船への攻撃に踏み切った。また空母も展開し陸上攻撃を含む軍事作戦も辞さない構えを示しており、マチャド氏への支援も強調している。一方、大統領はアメリカの圧力には屈しないとしている。野党幹部は“強権的な大統領を退陣させるには力による圧力が必要”と述べた。だが現地の専門家はアメリカの制裁などの影響で物価上昇が再び加速する傾向にあるとした上で、自国への侵攻は望んでいないとも指摘。一方国外を逃れた避難民にはマチャド氏のノーベル平和賞受賞やトランプ政権による圧力に希望を感じている人も少なくない。政権から迫害され避難生活を続ける弁護士のロドルフォ・ガンボアさんもその一人。マチャド氏とともに貢献したいと語った。成蹊大学・渡邉優客員教授は、ベネズエラの政権交代は中国・ロシア・イランの影響力を排除すること最大の目的とした上で、大規模な地上侵攻はないと思われるが、何らかの軍事行動はありうると分析した。
