牡蠣漁師・カズヒロさん(36歳)は24歳で潰瘍性大腸炎(大腸の炎症で腹痛や血便が繰り返し起こる指定難病)を発症して手術。病気が原因で思うように仕事ができない自分を家族がどう思っているか聞きたいという。まずは牡蠣漁を紹介してくれた。広島県の牡蠣の生産量は年間約2万トンで国内全体の6割。牡蠣漁はホタテの貝殻を吊るし、海に漂う牡蠣の赤ちゃんが付着するのを待つ。ペットボトルを使って海域に牡蠣の赤ちゃんがいるのかチェックし、多い場所を見つけるまで移動する。漁師の経験と勘が重要な世界で収穫できるようになるまで約3年かかる。潰瘍性大腸炎は周りから理解されにくい「見えない難病」で父から「なんで今日は漁に出られないんだ」と言われた時期もあったという。カズヒロさんは3児の父。3人目の子どもが生まれて1ヵ月後に出血多量で失神して緊急手術。妻は陣痛がきて通った病院への道を1ヵ月後に夫の手術のために通るの辛すぎた。子どもたちもよく頑張ったと振り返った。
カズヒロさんが両親に初めて自分への気持ちを聞くために実家を訪れた。母・ミエさん(59)が父に心配をかけたらいけないと思ってあまり詳しい話をしなかったので、父・カズヒコさん(68)は大した病気じゃないと誤解してしまったという。
カズヒロさんが両親に初めて自分への気持ちを聞くために実家を訪れた。母・ミエさん(59)が父に心配をかけたらいけないと思ってあまり詳しい話をしなかったので、父・カズヒコさん(68)は大した病気じゃないと誤解してしまったという。