アメリカのバイデン政権で気候変動問題を担当するケリー特使は、訪問先の中国・北京で李強首相と会談し、中国との協力強化に期待を示した。米中関係の対立が続く中、バイデン政権は閣僚を相次いで中国に派遣しており、今回は両国で利害が一致しやすい気候変動の分野で関係の安定化につなげたい狙いがあるとみられている。16日、アメリカ西部では、ヒートドーム現象により気温が上昇し、デスバレーでは摂氏56度にまで達した。同じ日、中国北西部の新疆ウイグル自治区では、気温が50度を超え、過去最高となった。世界の温室効果ガスの2大排出国であるアメリカ・中国は、気候問題で協力関係を復活させることを目的としたケリー特使による3日間の中国訪問の間も、世界各地で異常気象が報告されている。18日、ケリー特使は、バイデン大統領が米中関係の安定化に力を注いでいると李首相に伝えた。18日、ケリー特使は、中国外交を統括する王毅政治局員とも会談した。