チコちゃんが「なんで「ん」から始まることばはないの?」と聞いた。正解はことばとことばの間に入る接着剤だから。日本には奈良時代以前まで「ん」の発音はなく、平安時代に「ん」の発音が生まれ鎌倉時代以降に「ん」の文字が誕生した。平安時代に作られた「いろは歌」に「ん」はない。読みて→読んて→読んでと発音が変化しこれを撥音便という。「ん」は鼻にかかる発音=鼻音。「なんで」も「なにて」が変化した。このようにことばの間に入ることが多く「ん」から始まることばはない。「ん」という字は「無」を変形させてできた。「本」や「ご飯」は中国からきたことばで「ほぬ」や「ごはぬ」と発音されていたが言いにくかったため平安時代以降に「ほん」「ごはん」に変化したと考えられている。アフリカや沖縄には「ん」から始まる言葉がある。沖縄には文字がなく純粋に発音のみが受け継がれたため。もともと日本の一部では馬を「んま」、梅を「んめ」と発音したが「ん」という文字が生まれる前に「う」という文字でそれらを表現したため「ん」から始まる言葉はなくなっていった。沖縄に文字が伝わったときには「ん」の文字があったため「ん」から始まる言葉がそのまま残った。沖縄出身の方とコンゴ民主共和国の方がしりとりで「ん」から始まる言葉を紹介した。