きのう、中国・北京で、抗日戦争勝利80年を記念した大規模な軍事パレードが行われ、26ヵ国の首脳らが出席した。インドのモディ首相は、パレードの参列を見送った。インド政府関係者は、インドには日本を傷つける意図はないとしている。鳩山由紀夫元総理は、中国側から出席の依頼を受けたとして、パレードに参列。日本政府は、ヨーロッパやアジア各国に対し、出席を見合わせるよう呼びかけ、政府としての代表派遣も見送っている。鳩山元総理の長男・紀一郎衆院議員も出席を取りやめるよう鳩山氏に要請したという。鳩山元総理の曽祖父・鳩山和夫氏は、明治時代に積極的に中国人留学生を誘致し、鳩山家は中国と良好な関係にあった。鳩山氏は2012年に政界を引退したが、2013年には、香港メディアのインタビューに対し、尖閣諸島について、中国から日本が盗んだと思われても仕方がないと発言した。2016年には、中国メディアのインタビューに対し、日中関係が好ましくないのは、日本に大きな責任があるなどと発言した。専門家によると、鳩山氏を招待した中国の狙いは、日本の元総理もパレードに出席していることを国内外にアピールすることだという。関係を築いた親中派の政治家を中国は大切にし続けるというスタンスを日本に示し、今後出てくるかもしれない親中派議員にアピールする狙いもあるとみられる。モルディブでは、2023年、ムイズ大統領が就任し、関係の深かったインド軍を撤退させ、中国の海洋調査船の停泊を許可した。ムイズ大統領は、大臣時代、中国からの融資を受けて、建設業などを行って実績をあげ、親中派になったとされている。中国は、多額の融資を行って親中派を作ることで、インド洋での影響力を高め、自国の安全保障を強化したい狙いがあるという。野上は、日本にとっては、中国の海洋進出となり、かなりの脅威にもなっているなどと話した。
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