いよいよ来週から新学期、新入学の季節である4月。新しく小学校に入ってきた子どもたちが子どもだけで道路を歩くということも増え、交通事故には十分注意が必要な時期になってくる。今回は子どもたちの特に横断中の事故を防ぐために私たちにできることは何か考えていきたいと思う。信号機のない横断歩道に歩行者がいるときの車の一時停止率。去年の調べでは全国平均で53%だった。つまり残り半分くらいの人はまだ一時停止をしていないという状況。そもそもこの信号機のない横断歩道に歩行者がいるときに一時停止をするっていうのはこれ法律で決まっている。歩行者がいるときは横断歩道の直前で一時停止し歩行者の通行を妨げてはいけないと、このように明示されている。にもかかわらず一時停止をしない人がまだ多い。NHKでは3000人規模のWEB調査を実施して止まらないことが多いと答えた人になぜでしょうかとその理由を尋ねた。複数回答で答えてもらった中で特に多かった3つ。1つ目、横断歩道に歩行者がいてもその人が渡るのかどうか分からないからという理由。続いて後続車に追突される危険性があるから。歩行者に気付くのが直前すぎると急ブレーキになるからといった理由だった。特にいちばん多かった「歩行者がいてもその人が渡るかどうか分からない」を考える。こういう気持ちの人に対してどうアプローチしたらいいのか、ドライバーや歩行者の心理・行動に詳しい日本自動車研究所の大谷亮さんは歩行者とドライバーの間のコミュニケーションで解消できる可能性があると指摘する。例えば歩行者にできることとしては私、渡りますというふうに手を上げる。それからアイコンタクトを取る。渡りたいという意思をしっかりドライバーに伝える。こういうコミュニケーションが大切ですよというふうに言っている。実はNHKが作成した交通安全ソング「ててて!とまって!」でも歩行者とドライバーのコミュニケーションが大切ですよと歌っている。一方で車の中にいるドライバーの人たちはどうやってコミュニケーションを取るのか。プロのドライバーたちに聞いてみたところいろんなアイデアがあった。山梨県内で路線バスやタクシーを運行する会社では毎年、ドライバーや運行管理者などを集め交通事故を防ぐための研修会を実施している。研修会ではバスやタクシーを運転中に横断歩道を渡ろうとする歩行者がいたらどんなコミュニケーションを取っているのか意見が出された。2つ目、3つ目の理由は「後続車に追突される危険性があるから」「急ブレーキになるから」という理由だった。こういった状態を避けるためにも道路にはこのマーク、標示がある。ひし形マーク、どういう意味があるか、この先に横断歩道または自転車横断帯があるよという意味。道路の形状によってマークがないところもあるですけどこのマークを見たらこの先、横断する人がいるかもしれないのであらかじめいつでも止まれるような速度まで落として走行するようにという意味。信号機のない横断歩道があるけど、今のひし形マークがあるところは歩行者がいるいないにかかわらずいつでも止まれる、スピードを落とすということを改めて共有したい。