翌日の朝、水野さんはヤツデとヤマトを捜しに行った。カムリ群は蛇谷の4kmを住処にしているが山を超えていたら尾根を越えるのに1日かかる。斜面のかなり高いところにカムリA群が見つかった。秋の終わりに見つかったのは80頭で今は35頭である。冬の白山では分かれて広がることで食べ物を得る可能性が増える。冬にはボスが存在しない。ヤツデは雪崩の多い斜面で発見された。ヤツデの視線を見るとヤマトの姿もあった。白山では雪崩のあとからサルの死体が見つかっている。
水野さんは少しのとうもろこしで体重を測ろうとした。育ち盛りの子猿の体重が減っていることから栄養のある食材が少ないことがわかる。大人のサルには体重の減少がさらに顕著にでる。飢えと寒さで死んだサルを解剖すると皮下脂肪はなくなり、骨の髄は水になっている。ヤツデはヤマトを抱き吹雪をしのいでいる。
水野さんは少しのとうもろこしで体重を測ろうとした。育ち盛りの子猿の体重が減っていることから栄養のある食材が少ないことがわかる。大人のサルには体重の減少がさらに顕著にでる。飢えと寒さで死んだサルを解剖すると皮下脂肪はなくなり、骨の髄は水になっている。ヤツデはヤマトを抱き吹雪をしのいでいる。