熊本地震から9年。当時中学3年生の原田もえさんを取材したのは地震が起きてから1か月後で、自宅の脇にある崩れずに残った小屋でピアノの練習に励んでいた。将来は音楽の道を目指しており、地震の際は自宅の下敷きになったが大きな傷はなかった。被災後は熊本市内へ引っ越した。中学を卒業後は音楽を専門に学ぶ公立高校に進学。今は音楽大学でピアノを専攻している。家族への負担などの不安からピアノを諦めることも考えたが、当時教わっていた講師から今だからこそ続けたほうがいいと言われた事から継続。現在はその講師から大学で指導を受けている。被災した自宅は来年再建される予定。ことし3月、大学での最後の演奏会が行われた。今年始めて全国大会に出場することになった。原田もえさんはこの春、音楽教室で子どもたちにピアノを教える仕事をはじめた。