福岡県直方市の丸山観音寺は、江戸時代に直方藩主の黒田長清が建立したお寺。境内には、「魚」をモチーフにした特徴的なモニュメントも並んでいる。ずらりと並んだ瓶の中には、それぞれたくさんのメダカ。実は丸山観音寺「めだか寺」と呼ばれていて、全国から参拝者が訪れている。23年前に檀家から約30匹のメダカをもらったのが「めだか寺」の始まり。現在、境内で飼育しているメダカは約50種類、1万匹にまで増えた。大塚さんは寺の業務である「法務」の合間を縫ってメダカの飼育に当たる。境内にあるメダカの水槽や瓶などは約100に上り、1日3回のメダカのエサやりは1回に30分ほどかかる。さらに大変なのが、水換え。週1回の水換えは、1日がかりでも終わらないこともあるが、時間を見つけてはメダカに愛情を注ぐ。大塚さんによると、丸山観音寺の参拝者の半分以上がメダカを飼育している人。メダカ寺に参拝者が集まる理由は、他にもあった。大塚さんの息子で副住職を務める誠也さんは、「参拝者が寺に足を運ぶきっかけになれば」と、メダカの御朱印を始めた。塚さん親子は、メダカを通してこれからも「地域に開けた寺」を目指す。住職・大塚恵誠、副住職・大塚誠也さんのコメント。