12日に告示される自民党総裁選。小林元経済安保担当相、石破元幹事長、河野デジタル大臣、林官房長官に続き、今週は出馬ラッシュが相次いでいる。林官房長官は参議院議員を5期務め、これまで6つの閣僚ポストを経験。不祥事などによる緊急登板が多く、農水大臣には前任者の政治献金問題を受けわずか5ヵ月で復帰。自身が1月19日生まれもあって“政界の119番”の異名を持つ。官房長官に就任したのも松野前長官の“裏金問題”によるものだった。林長官がナンバー2の座長を務めた岸田派は今日、政治団体の解散届を総務省に提出した。ただ40人近くとみられる林陣営のほとんどは岸田派に所属していた議員。ベテラン議員は「彼が出ないと岸田派が草刈り場になるから出たんだ」と漏らし、別の幹部は「来たるべき次に向けしっかり固めておく」と述べている。参議院議員時代に総裁選に打って出てから12年。参議院議員が総理になった例はなく衆議院にくら替えして再び挑戦する。林長官は「仁」のいち文字を掲げ国民に対する慈しみ、思いやりの政治を行いたいと述べた。