約90年前に福島県会津地方で撮影された映像のフィルムが、民家の倉庫で偶然見つかった。当時を知る人が少なくなる中、NHKは住民と共同でこれらの映像のカラー化に取り組み、戦時下を生きる人々の暮らしぶりがよみがえった。須藤勝衛さんは写真館を営んでいた父の遺品を整理している際にフィルムを発見し、研究に役立ててほしいと戦時中の福島の人々の暮らしを研究する学習院大学3年の佐藤佑哉さんに託した。フィルムには戦時色が強まる世相を反映した文化や風習が記録されていることもわかった。立命館大学映像学部の北村順生教授は、白黒映像を最新技術でカラー化することで、地域の歴史を幅広い世代が身近に感じるのではないかという。
