あさって投票が行われる衆議院選挙。埼玉8区は所沢市とふじみ野市、三芳町からなり、都心へのアクセスもよくベッドタウンが広がっている。日本維新の会の新人、市野一馬候補は行政書士として働く経験から、縦割り行政の打破や税金のむだづかいをなくすことが必要だと訴えている。選挙戦を主に支えているのは、妻と両親など、市野候補みずからも裏方仕事をこなしている。知名度アップを目指して取り組むのは動画の投稿。文字や音をつけてみずから編集している。教育費の無償化や減税で、子育て世帯の負担を減らしたいと訴えている。共産党の新人、平井明美候補は埼玉県の立候補者では最高齢となる80歳。戦争しない社会を次の世代に受け継ぎたいと、今回、立候補した。長年、地元の市議会議員を務めた平井候補にともに活動してきた元議員も応援に駆けつけた。支援者の手作りの食事で選挙戦を乗りきっている。中小企業などでの集会にも力を入れ、働く人たちの賃上げや労働環境の改善が欠かせないと訴えている。8期目を目指す自民党の前議員の柴山昌彦候補は政治資金パーティーを巡る問題で戒告処分を受け今回重複立候補が認められなかった。批判の声も上がる中、早朝から初心に立ち返って街頭活動を続けている。かつてない逆風を感じているという選挙戦で柴山候補は文部科学大臣などの要職を務めてきた実績を訴えている。街頭演説には地元の自民党や公明党の地方議員が応援に駆けつけ組織力を生かした戦いを進めている。立憲民主党の新人、市来伴子候補は政治とカネの問題を最大の争点と位置づけている。東京の杉並区議会議員などを経てこの選挙区に初めて立候補した。地域を回り知名度アップを図る。有権者一人一人の声が、活動の原動力。公示日には小川幹事長が応援に駆けつけた。政治に緊張感を取り戻すために政権交代が欠かせないと訴えている。