各区間のコースと注目の選手を紹介。芦ノ湖から最高地点までの4.5kmを上ると、小田原中継所まで標高差840mを一気に下る。急坂が足を痛めつけ、傾斜が緩む最後の3kmが蓄積したダメージとの戦いが勝負をわける。最も気温の変化が激しい7区21.3km。山おろしの冷たい風が吹く小田原から目指すは海風かおる平塚中継所。細かいアップダウン、ペースを乱す風に加え、急上昇する体感温度への対応もカギとなる。8区21.4km。優勝争いシード・権争いの行方を占う区間。茅ヶ崎を過ぎ、海に別れを告げると15km過ぎに待ち受ける難所遊行寺の上り坂、戸塚中継所までのラスト6kmの失速に注意が必要。戸塚から鶴見中継所へ9区23.1km。序盤はアップダウンの連続。オーバーペース覚悟で攻めるのか、抑えて終盤勝負か、精神的な強さも求められる復路の最長区間。続く最終10区は23km。舞台は神奈川から東京へ。上昇する気温やビル風がアンカーのペースを乱する。最後は中央通り日本橋を駆け抜け大手町へ。217.1kmの戦いがついに決着する。フィニッシュの1km手前は国の重要文化財、全国の街道の起点である日本橋。現在、日本橋川を中心とした街づくりとともに、開通から60年が経過した首都高を地下化し、青空を取り戻す事業が進められている。24回大会で銀座の読売新聞社が発着点となり、本社移転に伴い、48回から大手町へ。90回から新社屋となり、箱根駅伝の歴史を繋いでいる。フィニッシュテープを切る選手をかたどったブロンズ像と、過去の優勝校を記したモニュメントが選手の到着を待っている。