G7サミット2日目は経済安全保障やAIなどを巡って議論が交わされる予定。焦点の1つは中国メーカーによる過剰生産問題。EUが中国製の電気自動車に関税を上乗せする方針を発表するなど、懸念を強めるEUや米国は厳しい姿勢で臨もうとしている。一方、中国との経済的な関係が深い日本やドイツは難しい立場で、G7としてどう議論をまとめていくかが注目される。また、半導体など重要物資のサプライチェーン強化をどう進めるかも焦点。日本は特定の国に過度に依存しないことの重要性を強調するとともに価格面で強みを持つ中国も念頭に、環境対策や人権上の配慮など価格以外の要素も考慮した調達の基準の策定を訴える方針。偽情報の拡散や著作権の侵害といった生成AIのリスクへの対応が課題となる中、日本としては去年の広島サミットで合意した共通のルール作りのさらなる推進を呼びかけることにしている。ただイノベーションの促進を重視し規制の強化には慎重な米国に対し、EUは制裁金も盛り込んだ厳しい法規制をかけようとするなど立場の隔たりもある。G7として実効性のある取り組みを打ち出せるかが焦点。